まず、オランダ×ロシア戦について。
グループリーグをあれだけ圧倒的に勝ち上がったオランダでしたが、わからないものですね。
グループリーグ中は表に出なかった守備の不安がここで出てしまいました。
試合は延長戦までもつれましたが、グループリーグでの戦いぶりに比べるとオランダは別のチームでした。
戦い方も考えなくてはいけないし、かといって考えすぎるとよくない。
これが一発勝負のトーナメントの難しさかもしれませんね。
それにしてもロシアは強いですね。
アルシャービンやパフリュチェンコなど活きのいいFW陣に加え、サイドからのジルコフの突破力も素晴らしいと思います。
それに、何といっても魅力を感じるのは、コロジンのミドルシュート。
ゴールにはなりませんでしたが、スピード、コースともGKにとっては脅威でしょう。
チーム全体としては、リードしても引いて守ろうというより前線でしっかりチェックし、ボールを奪うことができたら、そこから素早く攻撃に転じるという意志統一がなされています。
オランダが1点リードされた時に、本来なら攻めなくてはいけないのに逆に攻められていたのも、そうしたロシアの戦い方のせいでしょう。
ただ、気になったのは、こうした積極的な守備はできても、逃げ切る守備ができるかどうか。
オランダに同点とされたのは、ポゼッションを保ちながら時間を稼ぐ方法を取っていてもおかしくない時間帯でした。
それと、スウェーデン戦の時ほどではありませんが、今日もロシアは決定的なチャンスでの失敗がいくつかありました。
あれをもう少し決められるようになると、もっと楽な戦い方ができると思うんですけどね。
次に、日本×バーレーン戦について。
開始早々のPKを中村俊輔が失敗して嫌な予感が漂いましたが、試合自体は、3次予選突破が決まっているので、これまでほど熱くならずに見ていました。
バーレーンは積極的に勝ちを狙いに来るという態度でもなかったので、ある程度の所まではボールを持って上がることができましたが、そこから先へ入っていこうとすると、素早くチェックに来るため、中にボールを入れられず、相手を崩すという点で不満が残りました。
玉田と佐藤が先発だったため、ポストプレーの出来る選手がいないこともあって、トップに当てて落とした所を狙っていくという攻撃はできませんでした。
かといって、玉田と佐藤の速さを生かして積極的に相手DFの裏を狙うにしては、先ほど書いたように、そうしたボールが出せる場所までパサーがなかなか行かせてもらえないので、手詰まり感が募りました。
プレッシャーの素早さとボールを奪ってからのカウンター攻撃の速さには、「やっぱりマチャラ監督のチームだなあ」と思いましたが、日本も慌てませんでしたね。
マチャラがオマーン監督だった時に日本と対戦しましたが、あの時は、オマーンの素早いチェックと速いカウンターに日本選手が浮き足立ってしまい、最終ラインの中澤や宮本が何とかクリアしていた記憶があります。
それに比べると、今日の日本は随分落ち着いた対応だったと思います。
全体的に、日本は守備の形は出来てきているし、攻撃の組み立ての始めの部分はしっかりしてきたと思います。
ただ、攻撃の起点の次の段階がまだ不安定ですね。
今日は意識的には中央突破を図るシーンが多かったようですが、中盤での相手のチェックが早いのはわかっているのに、パスを受けることだけに集中していて背後の敵に意識が行ってなくて、ボールを奪われる場面がありました。
放り込みサッカーでない限り、少なくとも中盤で2~3手ぐらい掛けてから前線にボールを出すことになりますから、そこで相手のチェックをどうかわすかは常に意識していないと、チャンスを生む場所までボールを届けることができずに終わってしまいます。
このあたりが、最終予選までに解決すべき課題だと思いました。
それにしても、今日の日本のゴールでは、新しい戦術を見せてもらいました。
名付けて『忍法目くらましの術』。
GKに向かってくるボールを、その前で飛び上がって見えないようにするという非常に高度な技ですね。
恐るべし巻誠一郎。
そして、照れ笑いの内田篤人。
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